
日本芸術療法学会誌 第54巻 第1号(2023) Japanese Bulletin of Art Therapy, Vol. 54 No. 1 2023
投稿論文特集号────刊行年月 2025年8月
『日本芸術療法学会誌』第54巻第1号(投稿論文特集号)刊行にあたって
本号は「投稿論文特集号」として刊行いたしました。近年は大会記録や追悼文集などが中心でしたが,あらためて投稿論文を主軸に据えることで,学会誌の原点に立ち返ることを意図しました。この間に多彩な研究成果が本誌に寄せられていたことは大きな励みとなりました。サンド・ドローイング法における光と影の考察,発達の悩みを抱えた人と共に進められた音楽体験の報告,さらにはグラフィック・ロールシャッハ法の臨床応用など,本号には実践と理論を往還する幅広い論考が収められています。
投稿論文の一つひとつに,人間が困難を抱えながらも創造へと歩む営みが映し出されています。本号を通じて,芸術療法の可能性と,人間の再創造の力に触れていただければ幸いです。
目 次
巻頭言
いのちとかたち 新宮一成 5
原 著
サンド・ドローイング療法─アートセラピーにおける新たな試み─ 関 則雄・関 明美 7
心理臨床における書道療法の開発と事例研究─「双鉤塡墨」を含む「書」の追体験とその振り返りによる気づきを共有して─ 福永久美子・今田雄三 18
突然の乱暴な行為を示す知的障害女子中学生に対する色彩誘発MSSM過程─未分化で適応的でない情動表出から言語によるコミュニケーションへ─ 井出雅代 34
無調音楽による自由即興がもたらす教育的効果─音楽療法士養成課程における大学生の体験から─ 石原興子 42
東山魁夷の水イメージ 島田かおり 54
グラフィック・ロールシャッハ法(デジタル版)の治療的活用について─「自画像」を描いた2つの臨床事例を通して─ 清原舞子 61
症例研究
サンド・ドローイング療法の1事例 関 則雄 74
広汎性発達障害と診断されたひきこもり青年との個別音楽療法─リズム譜活動と即興的表現を併用した取り組み─ 中澤あすか 84
研究資料
統合型HTPに及ぼす黄黒交互彩色法の効果について─人物像の成立と自己の主体の確保あるいは奪回についての考察─ 酒木 保・中越久代 93
芸術療法学会誌の総目次について─創刊号・第1巻(1969)にみる人間ドラマ─ 森谷寛之 99
日本芸術療法学会誌(第35~53巻)総目次 101
REFERENCES 120
投稿規定 121
編集後記 122

